ミドルウェアを利用しないワークフローでは、演出の微調整をするにもプログラマーの力を借りなければなりません。ワークフローの項にもありますがサウンド制作は下流工程のため、微調整したいところが開発後期に大量に出てきます。
開発後期のプログラマーというのは、クリティカルなバグ修正に追われている事も多く、多少鳴り方がおかしくてもゲームが止まらなければ後回しにされやすい箇所でもあります。
しかしミドルウェアを利用した場合、プログラマーが事前に再生命令さえ適切に呼んでおいてくれれば、その後はサウンドデータ側だけで微調整が可能になります。
ゲームサウンドには、状況に合わせて音を変化させていくような演出があります。
トンネルに入ったら残響エフェクトを足してトンネルの中にいる様子を演出してみたり、キャラクターの足音を地面の種類に合わせて鳴らし分けてみたり。そういった音は実際にゲーム中で確認してみないと違和感なくできているか判断ができません。
ゲームの規模や開発具合にもよりますが、アプリケーションをビルドしゲーム機やスマートフォンに転送して起動し、その音を確認できる場面へ進めてやっと、ちゃんとした確認ができるわけです。